作品名 | 夏目アラタの結婚 |
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公開年 | 2024 |
監督 | 堤幸彦 |
原作 | 乃木坂太郎 |
主な出演者 | 柳楽優弥、黒島結菜、中川大志、立川志らく、佐藤二朗、市村正親 |
上演時間 | 120分 |
評価 | 5 |
感想 | 映画「夏目アラタの結婚」は、乃木坂太郎の同名ベストセラーコミックを原作に作られました。観る者を一気に引き込むテンポの良さと、深くねじれた人間ドラマが魅力のサスペンス作品です   児童相談所の職員・夏目アラタ(柳楽優弥)は、ある出来事をきっかけに、世間を震撼させた連続バラバラ殺人事件の死刑囚・品川真珠(黒島結菜)と面会することに。そして、初対面の場で彼は、驚くべきことに真珠に“結婚を申し込む”という予想外の展開を迎えます。この衝撃的な流れがスピーディーに描かれており、「この先どうなってしまうのか?」という好奇心が自然と掻き立てられます。テンポの良い編集と緊張感あふれる演出によって、物語の世界へスッと引き込まれる冒頭は、本作の大きな魅力のひとつです 圧巻なのは、夏目と真珠が面会する場面の照明演出。わずか20分間の面会室で交わされる会話の中で、真珠の目が怪しく光り、時に顔の一部だけが浮かび上がるように照らされるその演出は、不穏な空気を巧みに演出しています。とりわけ、黒島結菜の“歯をむき出しにした笑み”は不気味さを極限まで引き出し、彼女の演技力と相まって観る者をゾクッとさせます さらに印象的なのが、「品川ピエロ」と呼ばれる真珠の凶悪な犯行シーンと、実際に夏目が面会する真珠の穏やかな態度との落差。このギャップが非常に大きく、観る者の心を強烈につかみます。「本当に彼女が犯人なのか?」という疑念が頭をよぎり、観る側も夏目と同じく真珠の言葉に翻弄されていきます |
「夏目アラタの結婚」
