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「首」

作品名
公開年2023
監督北野武
原作北野武
主な出演者ビートたけし、西島秀俊、加瀬亮、中村獅童、遠藤憲一、寺島進、桐谷健太、浅野忠信
上演時間131分
評価3     
感想 北野武が監督、脚本を手がけ、30年の歳月をかけて完成させた壮大な戦国スペクタクル映画。タイトルが示す通り、「首」というテーマが重要な役割を果たし、単なる戦闘や歴史的出来事にとどまらず、人間の欲望や裏切りが色濃く描かれています。
 

 
斬新な信長像と歴史の解釈
本作が他の戦国映画と一線を画すのは、織田信長の描き方にあります。信長という人物は、これまで多くの作品で英雄的な人物として描かれてきました。しかし、北野武監督は、この戦国の雄を田舎者で粗暴な人物として描いています。無駄に力を誇示し、部下を酷使する信長は、どこか冷徹で非情。従来の「英雄像」に挑戦し、視覚的にも彼を不安定で手に負えない存在として表現しています。
 

 
男色描写
男色の描写についても、強烈な個性が光ります。特に光秀と村重の関係性は、映画の中で非常にストレートに描かれています。この点に関しては、挑戦的な表現と見るべきか、単なる過剰な演出と捉えるべきか、意見が分かれるところです。しかし、戦国時代という過酷な世界で生きる人々の本能的な欲望を描きたかったという監督の意図が感じられます。

笑いと暴力の絶妙なバランス
北野武の映画に欠かせない要素の一つは、暴力と笑いのバランスです。本作においても、戦国時代の残酷さや陰湿な政治劇が描かれる中で、突然笑える瞬間が現れます。時には、そのユーモアが不自然に感じることもありますが、一方で、その不安定さが作品に独自の味わいを与え、シリアスなシーンとユーモアのギャップが映画全体のトーンをユニークにしています。
 

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戦国時代の英雄たちをどう描くかに興味がある方、また、北野武のユニークな映画表現に触れたい方には、非常におすすめの作品です。映画「首」は、歴史映画ファンだけでなく、北野武ファンにもぜひ観てほしい一作です。

ロケ地
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