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「52ヘルツのクジラたち」

作品名52ヘルツのクジラたち
公開年2024
監督成島出
原作町田そのこ
主な出演者杉咲花、志尊淳、宮沢氷魚、西野七瀬、真飛聖、倍賞美津子
上演時間135分
評価3.5     
感想 映画「52ヘルツのクジラたち」は、町田そのこによるベストセラー小説を原作とした感動作です

心の声が届かない孤独を抱えた人々が出会い、互いを通して癒されていく、そんな静かで強い物語です
 

 
心を深く傷つけられた女性・三島貴瑚(杉崎花)は、すべてを捨てて海辺の町へと移り住みます

そこで出会ったのは、言葉を発せず心を閉ざした少年

孤独だった二人が、少しずつ心を通わせていくことで、それぞれの人生が動き出していきます
 

 
「52ヘルツのクジラ」とは?
タイトルにもなっている「52ヘルツのクジラ」とは、実在すると言われる“他のクジラと声の周波数が異なるため、仲間と会えない孤独なクジラ”のことです

「誰にも届かない声を、それでも出し続ける」、その姿は、本作に登場する人物たちの内面と重なり、観る者の心に静かに語りかけてきます

志尊淳が魅せた“静かな悲しみ”
志尊淳が演じる岡田安吾は、一見穏やかながらも、心の奥底に深い傷と真実を抱えた人物です

彼の抱える過去が明らかになったとき、本作の中で最も切ない瞬間が訪れます

葉数は少なくとも、表情や佇まいで痛みや葛藤を静かに伝える志尊淳の演技は、観る者の胸に深く刺さります

西野七瀬が新境地!
西野七瀬がこれまでのイメージとは異なる役柄に挑戦しています

彼女が演じるのは、主人公に対して冷淡で意地悪な態度をとる女性

嫌味な言動を自然に演じきっており、役者としての新たな一面を見せています

キャストの配置と演出が見事
本作は、原作小説の静謐で心に染み入る物語性を損なうことなく、丁寧な脚本と演出で再構築されています

それぞれのキャラクターがきちんと描かれており、誰一人として“物語の装置”に終わっていない点も魅力のひとつです

原作を読んだ方も、未読の方も、心に残る体験ができるでしょう
 

52ヘルツのクジラたち

 
ロケ地
高崎山自然動物園おさる館
JX金属 関埼みらい海星館
大分市美術館