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「スオミの話をしよう」

作品名スオミの話をしよう
公開年2024
監督三谷幸喜
原作
主な出演者長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、遠藤憲一、坂東彌十郎、宮澤エマ
上演時間114分
評価
感想 映画「スオミの話をしよう」は、姿を消した一人の女性を巡り、男たちの言葉の駆け引きが展開されるミステリー・コメディです
 

 
著名な詩人・寒川しずお(坂東彌十郎)は、豪邸に新妻・スオミ(長澤まさみ)を迎えますが、彼女は忽然と失踪してしまいます

スオミの元夫である刑事・草野(西島秀俊)が本格的な捜査を申し出ますが、寒川は「大ごとにしたくない」と断ります

そんな中、スオミを知る5人の男たちが次々と集まり、それぞれが「私が一番スオミを愛していた」、「私が一番スオミに愛されていた」と主張し始めます

しかし、語られるスオミ像はそれぞれ驚くほど異なり、彼女の正体も真実の行方も見えないまま、謎はさらに深まっていきます
 

 
本作の見どころは、「語ること/語られること」の不確かさを、軽やかに演出している点です。「誰も正確には掴めない」スオミという存在は、言葉や視線、場の空気によって姿を変え、観る者の猜疑心を巧みに刺激します

監督・三谷幸喜ならではの「舞台劇から映画へ」という手法も効果的で、登場人物たちの会話の応酬は、まるで劇中劇を見ているかのような面白さを生み出しています

そしてラストに向けて張り巡らされた伏線とユーモアからは、三谷作品らしい洒落た味わいが感じられます。観賞後には、「語られなかった真実」がしばらく頭を巡る、そんな余韻を残す一本です
 

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