作品名 | レジェンド&バタフライ |
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公開年 | 2023 |
監督 | 大友啓史 |
原作 | - |
主な出演者 | 木村拓哉、綾瀬はるか、伊藤英明、中谷美紀、宮沢氷魚、市川染五郎、見上愛、斎藤工 |
上演時間 | 168分 |
評価 | 4.5 |
感想 | 戦国の覇者、織田信長の生涯を描いた作品。信長を木村拓哉、その妻・濃姫を綾瀬はるかが演じている。 尾張(愛知県)の織田家と美濃(岐阜県)の斎藤家は、長年、領地を奪い合う戦を続けてきた。そんな折、斎藤道三の娘・濃姫が織田信長の元へ嫁ぐことになる。表向きは両国の和平のためのものであったが、実際は織田家の情報を美濃へ報告し、隙あらば信長の寝首を掻くように指示された政略結婚であった。 当初、信長と濃姫は反目するが、やがて距離が縮まり、互いに惹かれるようになる。 本作は、桶狭間の戦いや長篠の戦いなどの戦いのシーンを詳細に描くのではなく、その時折の信長と濃姫の関わりに焦点を当て描いている。そう意味では、戦国時代を舞台としているが、メインは木村拓哉と綾瀬はるかの恋愛劇で、この2人のやりとりが見どころになっている。 また、本作では、これまでの信長物語とは異なる解釈が随所に盛り込まれていて面白い。 その一つは信長と明智光秀との関係である。光秀は信長の家臣として長年仕えたが、信長の神仏も恐れぬ残虐性に心が離れ、謀反(本能寺の変)を起こすというのが、これまでの一般的なストーリーであった。しかし、本作では、光秀が残虐そのもので、自分とよく似た性質の信長に仕えるが、年齢を経て心が丸くなった信長に失望し、この人には国は治められぬと謀反を起こす。 映画を観ていて、従来の光秀像と違うので、アレっと違和感を覚えたが、これはこれで、よくこんな独自の解釈を思いつくなと感心した。 また、本能寺の変の描き方も面白い。これまでの映画やドラマなどでは、信長と濃姫が本能寺で一緒に戦う設定で描かれることが多い。本作も、てっきりそのような展開になるのかなと思っていたが、そうではなかった。 信長と濃姫が本能寺で一緒に戦う方がストーリー的には盛り上がるが、いかにもよく出来た話になるので、本作の方が自然で良い描き方だなと思った。 木村拓哉の信長はビジュアル的には良かったが、演技という点では少し軽すぎる感じがした。でもまぁ、「何を演じても木村拓哉」であって、悪くはなかった。 一方、綾瀬はるかは安定の演技で、主役はコチラというオーラを放っていた。 Amazon.co.jp ロケ地 高雄山神護寺 泉涌寺 彦根城 大通寺 |