「ブルーピリオド」

作品名ブルーピリオド
公開年2024
監督萩原健太郎
原作山口つばさ
主な出演者眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李光人、桜田ひより、石田ひかり、薬師丸ひろ子
上演時間115分
評価3     
感想 山口つばさによる人気漫画を実写映画化。東京藝術大学の入試をテーマに、若者たちの夢と葛藤を描いた青春映画です
 

 
高校生・矢口八虎(眞栄田郷敦)は、成績優秀で空気を読むのが得意な「優等生」。しかし、内心では空虚さを感じながら日々を過ごしています。ある日、美術の授業で一枚の絵に衝撃を受け、自分の感情を表現できる「絵を描くこと」に強く惹かれます。やがて彼は、日本で最難関と言われる東京藝術大学の美術学部を目指すことを決意します
 

 
テーマが新鮮!
本作の大きな魅力の一つは、「東京藝大の入試」という極めてユニークでリアルなテーマを扱っている点です。受験という誰もが経験する舞台でありながら、美術という専門性の高い分野を軸に据えているのが斬新。一般的な学力勝負ではなく、「感性」「表現力」「自分らしさ」が問われる藝大入試。その厳しさや苦悩、そしてその中でしか得られない達成感が丁寧に描かれています

眞栄田郷敦が体現する“矢口八虎”の情熱
眞栄田郷敦は、繊細かつエネルギッシュな演技で、感情に揺れ動く主人公をリアルに表現しています。ただし、「成長の過程が急すぎる」、「そんなに簡単に藝大レベルに到達できるのか?」といったリアリティへの疑問を感じるところもありました

脇役のキャラクター描写に物足りなさも
脇役キャラクターとして登場するユカちゃん(高橋文哉)、天才高校生・高橋世田介(板垣李光人)、美術部の先輩・森まる(桜田ひより)は、それぞれに複雑な背景や内面の葛藤を抱えています。物語の中で感情の揺れが描かれる場面もありますが、もう一歩踏み込んで、心理描写や主人公との人間関係により深くフォーカスされていたら、物語全体にさらに厚みが出たのではないかという印象です
 

ブルーピリオド

 
ロケ地
名古屋造形大学 小牧キャンパス
東京芸術大学周辺
新宿美術学院(現ena美術)
キル フェ ボン 青山