| 作品名 | ベイビーわるきゅーれ |
|---|---|
| 公開年 | 2021 |
| 監督 | 阪元裕吾 |
| 原作 | ― |
| 主な出演者 | 高石あかり、伊澤彩織、三元雅芸、秋谷百音、本宮泰風 |
| 上演時間 | 95分 |
| 評価 | 4.5 |
| 感想 | 本作は、「社会不適合気味な女子2人組」が実は凄腕の殺し屋だった、というギャップを、ゆるい日常とキレ味抜群のアクションで成立させた異色の青春アクションです 高校卒業を目前に控えた殺し屋コンビ、ちさと(高石あかり)とまひろ(伊澤彩織)。組織の指示で「卒業後は表の顔として社会人になれ」と迫られ、2人はルームシェアをしながら、バイト探しや生活の段取りに悪戦苦闘することになります 要領よく仕事も生活も回していくちさとに対し、コミュ障気味で不器用なまひろは焦りと嫉妬を募らせ、同居生活は少しずつギスギスしていきます けれど、殺しの依頼は待ってくれません。淡々と「仕事」をこなすうちに、思わぬ因縁からヤクザに目を付けられ、2人のゆるい日常は一気に危険な方向へ転がっていきます そして何より、高石あかり×伊澤彩織のコンビが抜群。ちさとの飄々とした軽さと、まひろの不器用な苛立ちがぶつかり合うほど、2人の距離は少しずつ縮まり、やがて言葉にしなくても通じ合う関係へと変わっていきます。軽口の応酬がそのまま連携のリズムになっていく心地よさも、本作ならではの魅力です なかでも印象的なのが伊澤彩織。これまで主にスタントやアクション分野で活躍してきた彼女ですが、本作ではその身体能力と表現力が存分に活かされ、役者としての存在感が一気に花開いたように感じられます。無口で不器用、それでいて一瞬でスイッチが入る危うさを併せ持つまひろという役柄が驚くほどハマっており、アクションの説得力と人物のリアリティを同時に成立させているのが見事。今後の出演作も追いたくなる、そんな期待を抱かせてくれるパフォーマンスです 阪元裕吾監督は、殺し屋を「闇の住人」として神格化せず、あくまで不器用な若者として描きます。だからこそ、血なまぐさいはずの題材なのに後味は意外と爽やかで、観終わったあとに2人の続きを見たくなる、そんな作品です |